日本のスマートフォン紛失にまつわる事情

スマートフォン紛失の普遍性についての考察

目次
    はじめに
  1. 調査方法
  2. 主な結果
  3. スマートフォンの紛失は誰にでも起こります
  4. 地域別スマートフォン紛失
  5. 重要なのは中身
  6. 紛失後の行動
  7. 結論
  8. 安全を守るために
はじめに

私たちの生活はスマートフォンを中心に回るようになりました。スマートフォンの中には、休暇中の写真、ネッ トバンキング情報、仕事のメールなど、失ったり他人に漏らしたりしてはいけないものばかりが保存されてい ます。ポケットに入っているこの小さなコンピュータは私たちの暮らしに欠かせないものとなり、これが見当 たらないなどという事態に遭遇したら、私たちは一刻も早く取り戻さなければならないという気持ちに駆られ ます。

あなたや身の回りの誰かがスマートフォンを紛失する可能性は高いと言えるでしょう。たまたま置き忘れたに しろ、カバンから落として気づかなかったにしろ、スマートフォンの紛失件数は残念ながら増えつつあります。

これこそLookoutが役に立つケースです。すべての人に安全なモバイル体験を提供することがLookoutの使命で す。モバイルセキュリティとは、スマートフォンをマルウェアやスパイウェアなどといったデジタルの脅威か ら守るだけでなく、端末そのものとそこに保存された大切なデータを安全に守ることなのです。

日本におけるスマートフォン紛失に関するLookoutの報告書は、IDG Researchによるスマートフォン保有者を 対象とした調査で、日本全国でのスマートフォン紛失事情について考察しています。報告書によると、日本の スマートフォン保有者の5人に1人以上(23%)がスマートフォンを失くしたり置き忘れたりしたことがあり、大部分が取り戻せている一方で11%は端末を取り戻すことができませんでした。

スマートフォン紛失件数が増えていますが、その理由の大 半は少しばかり忘れっぽいということにすぎません。ス マートフォンを紛失したことがあると答えた人の45%が、公共の場所にスマートフォンを置いて、ついうっかりその 場を離れてしまい、紛失したと答えています。私たちのデー タによれば、スマートフォン紛失の典型的なパターンは、 午後、ショッピングセンターや公共交通機関で起き、そ のプラットフォームは(当然のことではありますが) iPhoneまたはAndroidです。

紛失の被害に遭っている人の多くは若者で、都市圏に居住する学生です。スマートフォンを失くした人は端末を取り戻すためならなんでもします。スマートフォンを紛失した人の40%近くが、失くしたスマートフォンから データだけでも回収するのに10万円支払ってもいいと答えています。

国別に発生率を見ると、日本の場合、スマートフォンの紛失の頻度は他の先進国よりも少なく、紛失を経験して いるスマートフォン保有者は日本が23%です。一方イギリスは35%、アメリカは30%、またドイツでは29%です。ちなみにフランスでは紛失率は15%と低く、そこからは学ぶところがあるはずです。

間違いなく、スマートフォンの紛失は今日のモバイルユーザーが抱えている最重要課題のひとつです。スマー トフォン紛失における共通の傾向を捉えることで、世界中の何百万という人が関わってくる問題について関心 を高めてもらう機会となればと私たちは考えています。

調査方法

調査は日本国内で2014年9月15日から18日にかけて、スマートフォンを現在持っている、または日常的に使用 している18歳以上 1,000人を対象に、インターネットを通じて、Lookoutの委託を受けたIDG Researchによって実施されました。

主な結果

どんな場面でスマートフォンを紛失したか。

  • 公共の場所に置いて、うっかりそのままにした---45%
  • 置き忘れて紛失に気付かなかった---29%
  • ポケットやカバン、ハンドバッグから滑り落ちて気付かなかった---25%

どこでスマートフォンを紛失したか

  • 公共交通機関---16%
  • お店やショッピングセンター---16%
  • 飲食店---14%
  • 路上---9%
  • 勤務先---8%

いつ紛失したか

  • 6時-11時---10%
  • 2時-17時---38%
  • 18時-21時---34%
  • 22時- 5時---14%

スマートフォン紛失発生が多い地域(多い順)

  1. 来た道を戻って入念に探した---57%
  2. ほかの電話から自分のスマートフォンに電話をかけた---50%
  3. スマートフォン捜索アプリを使用してスマートフォンの位置検索をした---21%
  4. スマートフォンに保存された極めて個人的なデータ

    • 個人的なメール---88%
    • 写真---87%
    • アドレス帳情報---77%
    • パスワード情報---35%
    • 銀行・金融関連情報---21%

    支払うつもりがある金額。

    • 物理的にかかる端末費用を除いて、画像や動画、音楽、アプリ、個人情報などスマートフォンのデータを取り戻すに支払ってもいいと思う金額は、スマートフォンを紛失したことのある人のうち44%が5万円と答えています。
    • 5人に2人近くがスマートフォンのデータに対して10万円を支払うと答えています。
    スマートフォンの紛失は誰にでも起こります

    スマートフォンを失くすというのは気分のいいものではありません。紛失しているのは単なるハードウェアで はなく、何年もかかって集積したたくさんの画像やアプリ、アドレス帳だからです。残念ながらスマートフォンの紛失は非常に頻繁に発生しています。日本人のスマートフォン所有者の5人に1人がスマートフォンを失く して落胆したことがあり、そのうちの11%は二度と手元に戻ってきませんでした。

    回答者の属性で見ると、スマートフォンの紛失は年齢グループと職業で大きく違いがあらわれます。若年層で はスマートフォンの紛失率が他よりも高く、より頻繁です。18歳から24歳のほぼ45%がスマートフォンの紛失・置き忘れの経験があると回答しており、うち15%は圧倒的に多い年間3回から5回紛失していると答えてい ます。対して、45歳から49歳ではスマートフォンの紛失経験があるのは12%で、その頻度は年に2回以内です。 学生の場合は紛失の頻度がもっと高くなります。就業者の24%、退職者の10%と比較すると、学生は圧倒的に 多く、42%がスマートフォンを失くしたことがあります。

    しかし、いつ、どこで、そしてなぜスマートフォンの紛失は起こるのでしょう?私たちはスマートフォンの紛 失の過程にある共通項を見出すことで、こうした疑問に答えを見つけて全体像をつかむ作業に取り掛かりまし た。

    年齢グループや雇用形態での微妙な違いはあっても、ひとつ、日本の全てのスマートフォン保有者について当 てはまることがあります。すこしばかり気をとられ過ぎているか、またはたぶん忘れっぽいということです。スマートフォン保有者の大部分、45%もの人のスマートフォンを紛失た理由は、公共の場に置いてそのままうっかり忘れていってしまったからでした。

    電車や地下鉄で通勤する時間の長さを考えればスマートフォン紛失が最も起こりやすい場所が交通機関である のは不思議ではありません。店舗やショッピングセンターも紛失しやすい場所であり、買い物中にスマートフォンを紛失しやすいのは男性よりも女性であることもわかっています(それぞれ11%、22%)。

    興味深いことに、郊外や地方のコミュニティに住む人のほうが、都市部の人よりもスマートフォンを路上で紛 失することが多く見受けられます(それぞれ14%、15%、3%)。また、時間帯については、午後に紛失すること が最も多く、その時間帯は出かけて用事を済ませたり、食事をしたりするからなのでしょう。

    地域別スマートフォン紛失

    スマートフォン紛失の特徴と傾向を理解する試みの一部として、私たちは紛失が日本各地でどのようにして起 こるのかをもっとくわしく知りたいと考えました。(今回の調査で紛失発生が最多と最少の)沖縄県民であれ 四国地方の方であれ、スマートフォン紛失の経験はあなたや友人の誰かにあるはずです。しかし紛失が最も起きやすいのはどこでしょうか。私たちのデータによれば、それは沖縄県です。県内の45%近くのスマートフォ ン保有者が紛失・置き忘れの経験があり、全国平均の2倍でした。しかし沖縄だけが紛失発生率が高いというのではありません。東北・関東・関西もすべて平均を超えています。

    沖縄に住んでいる人には残念なお知らせですが、失くしたスマートフォンが戻ってくる確率は全国中もっとも低いのです。沖縄県内で紛失されたスマートフォンの4分の1は戻ってきませんでした。善人が多いのか運に恵まれているのか、紛失したと思ったスマートフォンが見つかったケースが最も多い地域はどこでしょう?四国 です。四国に住んでいてスマートフォンを紛失したと回答した人のすべてがスマートフォンを取り戻せています。

    頻度については、東北のスマートフォン保有者で紛失をしたことがある人の7%は年間6回から9回の範囲で紛 失しており、これは日本の他のどの地域よりも多い数字となりました。

    重要なのは中身

    私たちはスマートフォンを信頼して非常に個人的な情報を預け、スマートフォンはデジタルファイリングシステ ムにまでなっています。たぶんあなたが大切だと思っているのはモノとしてのスマートフォンだけでなく、中 に入っているパスワード情報やバンキング認証情報、メール、画像、アプリ、データなのです。その情報がど こかへ行ってしまったとなると、個人的なデータや機密企業データの損失から不正課金、さらにはなりすまし 犯罪まであらゆる危険にさらされることになるのです。

    こうした現実にも関わらず、スマートフォン保有者の10人のうち3人はスマートフォンにあるデータをバックアップせずにいます。しかし紛失を経験すると、状況をより身近に実感するためか、バックアップを行う率が 高くなります。このため、スマートフォンに入っている個人的な情報を復元するために大金を支払う気持ちに なるのです。物理的にかかる端末費用を除いて、画像や動画、音楽、アプリ、個人情報などスマートフォンのデータを回収するのに支払ってもいいと思う金額は、スマートフォンを紛失したことのある44%の人が5万円 と答えています。このデータを紛失したことがない人の23%と比べればお分かりでしょう。

    紛失後の行動

    私たちのデータによれば、スマートフォンを紛失したことがある人のうち圧倒的多数の89%が最終的に手元 に取り戻しています。しかし10人に1人はスマートフォンが戻ってこないという厳しい現実に直面しています。スマートフォンが戻ってこない大きな理由は何なのでしょうか?

    取り戻そうとしなかったということではありません。頑張ればスマートフォンが戻ってくるかもしれないという のなら、力を尽くして取り戻そうとするはずです。スマートフォンを紛失したことがある人のうち圧倒的多数の98%が、ポケットやバッグからどこかに行ってしまった大切なスマートフォンを取り戻そうと対策を講じています。最も多い57%は記憶をたどって来た道を戻り、50%は他の電話から失くしたスマートフォンに電話し、また21%はスマートフォン捜索アプリを使って位置検索を行っています。

    また女性よりもずっと多くの男性が携帯キャリアに失くしたスマートフォンの位置検索を頼んでいます。スマー トフォンを紛失したことがある男性の22%が端末のIMEI(製造番号)を通信会社に知らせて追跡ができるか問い合わせをしていますが、女性の場合はたった8%に留まりました。

    結論

    自分のスマートフォンのことなら、デジタル脅威だけでなく、スマートフォン盗難や紛失といっ た物理的脅威にも気を付けなければなりません。実際、スマートフォンの紛失は人々が毎日直面 する問題なのです。スマートフォンを出してそこにうっかり置き忘れたり、ポケットやバッグか ら滑り落ちてしまったのにその場を離れるときに気づかないというのはよく起きることです。あ りがたいことに、携帯通信会社やソフトウェア会社が問題を認識して、共に、増大しつつあるス マートフォン紛失問題を食い止めようと対策を行っています。みなさんが新しい統計データに加 えられてしまわないように、私たちはスマートフォン紛失の特徴を分析し、この問題についての 意識向上に努めています。

    安全を守るために
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